庭は、ただ外に広がる景色ではありません。
窓を開けた先にあるその空間は、
暮らしの一部として、日々の時間に寄り添ってくれます。
近すぎれば生活感がにじみ、
遠すぎれば日常から切り離されてしまう。
そのちょうどよい距離を探ることが、
庭づくりの大切な視点です。
kisetsuの家では、庭をリビングの延長として考えています。
地面との高さや窓の大きさ、
植栽の配置、
内と外が自然に連続するように設計しているのです。
すると庭は、ただ眺める対象ではなく、
暮らしの背景や寛ぎの居場所として働きはじめます。
朝は光を受ける景色として、
昼は外とつながる場として、
夜は静けさを受け止める舞台として。
庭が暮らしに寄り添うとき、
そこにはもうひとつのリビングが生まれていきます。