住まいの外観は、家そのものの「第一印象」をつくる場所です。
派手さや装飾で印象づけることはできても、
時間を経てもなお心に残る佇まいというのは、
もっと静かで、もっと控えめなものだと私たちは思っています。
その佇まいは、決して見た目の印象だけでつくられるものではありません。
深い軒が一体的に連なることで外観に落ちる影は穏やかで、
建物の輪郭をやわらかく整えてくれます。
また、水平ラインを丁寧に揃えることで、外観全体のプロポーションに
ぶれのない安定感が生まれます。
凹凸をつくらず面をそろえることも、
静かな気品につながる大切な要素です。
外観の美しさは、特別な造形に頼るのではなく、
一つひとつの要素を正しく積み重ねることで生まれます。
深い軒も、
伸びやかな水平ラインも、
揃えられた面構成も、
見た目の装飾ではなく、
住まいとしての落ち着きを支えるための設計です。
kisetsuは、こうした小さな精度の積み重ねが、
住まいに静かな品格を宿すと考えています。