家の中には、
ふと立ち止まりたくなる場所がある。
光がそっと落ちる角や、
中庭の緑がほどよく見える位置。
足が自然と緩む場所がある。
その“立ち止まれる場所”があることで、
暮らしのテンポはゆっくり整っていく。
動線を広くしたり、
あえてまわり道をつくったりするのも、
きっとそのための準備なのかな。
目的地へまっすぐ向かうだけでは気づけなかった、
季節の気配や、家の静かな呼吸のようなものが、
立ち止まったときにやわらかく届く。
止まりたくなる場所がある家は、
暮らす人の心にも、きっと小さな余裕を残してくれるはず。