外観の印象は、形の派手さで決まるものではありません。
大切なのは、外壁や建物の輪郭がつくる面の重なり方です。
わずかな凹凸や奥行きを持たせることで、
光の当たり方に陰影が生まれ、建物に自然な立体感が出てきます。
けれどそれは、目を引くための強い造形ではなく、
街並みの中で落ち着いて見えるための調整でもあります。
面がフラットすぎると単調になり、
凹凸が強すぎると表情が騒がしくなる。
その間のちょうどよいバランスを探りながら、
線と同じように、面の出入りや重なり方を細やかに整えています。
主張はしないけれど、なぜか印象に残る外観。
やりすぎない面の操作によって生まれる、静かな立体感なのです。